■ 原村店 模様替え(4)

毎年、異常気象と言われていますが、今年の夏はとにかく「暑い!!」。

この一言に尽きるそんな夏ですが、皆さんは夏バテなどしていないですか?

ストーブマン達は連日の猛暑のおかげで汗が滝の様に流れる日々を過ごし、皆なんだか体がシェイプされたような感じです。
とはいえ、くれぐれも熱中症などには気をつけてこの夏を乗り切りましょう。

今回は原村店模様替えの最終回、メインステージの製作の模様をお伝えします。

前回はタイル貼り、前々回はレンガ敷きというパターンでしたが、今回はDIY炉台作りの集大成である石材の乱形張りと小端積み風のタイル貼りになります。

製作担当はベテランストーブマンのHが行い、彼の建築士ゆえのセンスが存分に発揮されたストーブステージとなりました。

まずは耐火の為に下地に不燃材のALCを加工し、床部と壁部に取り付けます。

この時、特に遮熱が重要視される壁のALCは可燃壁に直張りせず、3㎝ほどの空気層を設けて取り付けます。
こうすれば空気の層が断熱効果を発揮し、ストーブから発せられる熱を伝えにくくしてくれます。

下地ALCの取り付けの様子です。
(あくまで展示用なので工事で余ったALCの端材を組み合わせて使用しました。)

下地取り付け後には化粧で使用するタイルを貼り付けるための下地処理を施します。

通常ALCは接着性が悪いため下地処理を施さないとしっかりとタイルを貼り付けることができませんのでここでの工程は必須となります。

下地処理のモルタルを薄く溶き、刷毛でまんべんなく塗りこみます。

下地処理が済んだ状態です。次はいよいよ化粧タイルの貼り付けです!

床は石材を乱形に貼り付けますのでここはまさにセンスが要求されるところです。

大きいパーツばかりでもいけないし、小さいパーツばかりでもダメ!。

かといって決められたスペースにあくまで自然に貼り付けますのであまりグラインダーなどでカットして人工的過ぎてもいけません。

いかに自然の風合いを損なわないようにして貼り付けるか・・・これが乱形貼りの難しいところです。
(実際に専門の左官屋さんが行ってもその見栄えは随分と変わってきます。)

ストーブマンHは多くのハウスメーカーの新築現場の炉台プランも手掛けているので「お手の物」といった感じですね。

石材の貼り付けは一般的なモルタルを使用し、目地埋めをしながら、汚れを拭き取りながら、凸凹にならないように慎重に作業を進めます。

炉台の次は炉壁のタイル貼り付けの取り掛かります。

今回は以前に現場で使用した人造石タイルの余りを使用しますが、「それではあまり面白みがない」というHのアイデアで水平のラインを強調するアクセントとして、一部に違うタイルを使用し、上部に化粧で木材を使用してより安定感のある炉壁のプランを立てました。

下から段々、積み上げるように貼り付けていきます。写真では残り四分の一といったところです。

ここまでくると全貌が明らかになってきた感じで、ワクワクしてきますね。
(炉壁のタイル貼り付けは上下、左右のバランスが見栄えに大きく影響してきますので慎重に行います。実際Hが行った工程で、この過程に最も時間を費やしました・・・)

最後に炉壁上部に木材のアクセントを取り付け、完成となります。

この木材のアクセントは炉壁上部の小口部を隠しつつ、棚の役割も果たしますのでインテリア性にも充分に貢献してくれます。

アクセサリーを置いたり、ダッチオーブンをぶら下げたり、シーズンオフにはドライフラワーを吊るしたり・・・活かし方は自由自在です!!

このストーブステージにはヨツールの人気機種、F400が鎮座しました。

これだけストーブサイドや前面にゆとりがあると使い勝手も向上していいですね。

完成するとこんな感じです。

なんだかとても優雅な印象を受けますが、ストーブマンHの感想として・・・

「安定感を出すために水平のラインを強調したことがシャープな薪ストーブに似合うストーブステージになった。
また床のラフな自然石の乱形貼りと壁の凹凸の大きい人造石が昔からそこにある暖炉の様な存在感のあるクラシカルな仕上がりになった。」と。

言われて納得! 確かになんだか懐かしい感じがしますね。

現在はステージ回りには雑貨商品も配置されて、とても店内の雰囲気に馴染んでいますので、皆さん是非原村店に見に来て下さい。

今回でこの春から掲載してきた模様替えのレポートは終了します。

3つのパターンでストーブステージ製作の様子をお伝えしましたがいかがだったでしょうか。

もしこれから薪ストーブの導入を検討されていて、コストダウンはもちろんのことDIYでゆっくりと時間をかけてオリジナルのストーブステージを作ってみようという方の参考になれば幸いです。

もちろんストーブハウスで薪ストーブを設置しようというお客様にはDIYストーブステージ製作をバックアップしますので気軽に声をお掛けくださいね。

10・8・22 ストーブマンN