■ 私とストーブ 倉光 なつよ さん

私が薪ストーブと初めて出会ったのは平成元年、今から20年以上前のことでした。最初のストーブはフェデラルというメーカーのもので、細かな調節のできる優れものでしたが残念なことに前面の窓が小さく、薪が燃える時の炎をほとんど見ることができませんでした。それでもマイナス10度ほどになっても家中をたった1つでほっこり暖めてくれる上に、煮炊きまでできるその薪ストーブは、都会育ちの私にとって沢山の喜びと驚きを与えてくれました。

20年経って、薪ストーブはそろそろ限界を向かえていました。次のストーブを選ぶ時、炎が見えるストーブを、というのが大きなポイントになっていました。というのも、庭に作った石積みの炉で焚き火をするのが親子揃って大好きで、たまに遊びに来る子供たちの友達も例外なく焚き火が好きだったからです。人間にとって炎は本能的に安心できる何かとても魅力的なもののようです。

そして、ストーブハウスに煙突の掃除を頼んだ時、来てくれたスタッフにこの家にあっていて、且つ薪が燃えるのがよく見えるストーブは何だろうと相談してみたところ、『ヨツールのF400が良いですね。』と推薦してくれたのが今、我が家にある2代目のストーブ君です。初代のストーブは初代だけあって思い入れも強く、2代目を入れたのと同時に我が家からいなくなってしまうのに耐えられず、少しの間置いておきたいというワガママを彼らは快く聞いてくれて、いらなくなったら連絡くれれば取りに来るからと言ってくれました。私は、記憶にとどめようと久しぶりに筆を取り、小さな油絵を描きました。絵を描きながらしっかり記憶に留め、満足したところで取りに来てもらいました。初代は、十分働き、名残を惜しんで軽トラに積まれて我が家を去りました。

ただの鉄の塊のような薪ストーブは、使い始めるとただの暖房器具ではない存在感を持ち始めます。我が家の2代目君は、少しまだ初代を意識しながらその存在感を日々増しています。

スタッフからのコメント

軽トラに積んだ時、倉光さんご夫妻の寂しそうな顔が印象的でした。
でも2台目のF400君も自信をもってオススメできるストーブなので、きっと気に入っていただけるはず。F400君もよろしくお願いします。
(スタッフ:牛山)