■ 赤のアンコールがやってきた ! ! 田中宏和 さん

「空には凍てつくような月が浮かんでいる。部屋にはストーブが燃え、シチュー鍋がコトコトと音を立てている。妻はカタカタとお気に入りの機織りをしている。私はストーブの前で、ゆったりと椅子に座り、コーヒーを飲みながら本を読んでいる。」

こんな田舎暮らしを夢見ていました。そんなわけで、私たちの田舎暮らしは、土地探しでも家屋探しでもなく薪ストーブ探しから始まったのです。

外観に誘われて、ストーブハウス原村店を訪れました。そこで巡り会ったのがスタッフの牛山さんです。彼の説明を聞いてグッとくるものがありました。全くの素人で、単に思い入れだけで質問する私たちに、こう言いました。
店内を心地よく温めている赤のアンコールを指さし『この子は・・・』と。ストーブに対する思いと優しさを知るには十分なひと言でした。
その後、第18回のストーブ大学に参加させてもらいました。ポールさんや田渕さん、田代さんのお話はもとより、チェーンソーや斧での薪割り、ストーブクッキングなど全てが驚きと感動でした。
また、すでに田舎暮らしを始めている方たちと知り合いになり、それが縁で、今では親しく往き来させていただくなど人のつながりも拡がりました。それに、ゲーム大会で優勝し、斧をいただくというおまけまでありました。

ところで、我が家の炉台と炉壁は、牛山さんの全面的な協力を得ながら、夫婦で作りました。鉄平石をカットし、セメントをこねました。漆喰塗りのデコボコも「それも手作りのよさですよ。いい出来じゃないですか」と。

家の中心に誰よりもしっかりと座り、キラキラと輝いているストーブを見ると『この子』といった意味が分かる気がするのです。この歳になり、また大切な子が一人増えました。

スタッフからのコメント

新たに、田舎暮らしと子育てをスタートさせる田中さん。「アンコール」と言う子供は手がかかりますが、その分、温かさや楽しさを沢山与えてくれる子供です。これから、色々な思い出が作れそうですね。
(スタッフ:牛山)