■ 僕と薪ストーブ (白崎嘉昭 さん)

転地療養に山梨県へ移住して7年目を迎えます。標高760メートルの山中に住んでおり、冬期は-10度から15度になる、乾燥寒冷の気候。もちろん主暖房は薪ストーブで、40畳の土間に設置してあります。煙突をストレートに抜く事を前提に、垂木、母屋、梁の欠損を最小限に、ビジラントを設置してもらいました。

僕の年間スケジュールは、薪ストーブが中心と言っても過言ではありません。当地は、桧や杉の間伐材が豊富で、焚物に困る事は皆無です。広葉樹の良質な薪が欲しい時もありますが…我慢しています。ストーブの稼働期間は10月末から翌年の5月末頃迄であり、薪作りはヒマがあれば常時行っています。(大丸鎚とチェーンソー、クサビの3つと、石頭が消耗品です。)2シーズン分の在庫が目標ではありますが、毎年4月になり、薪の残量を確認してホッと安心しています。

僕の一番のお気に入りの使い方は、オキが程よく出来た状態で、太い広葉樹の薪を足して、扉を開きガードネットをセットして、赤外線をダイレクトに感じられる様にする事です。栗の薪を入れるとパチパチハゼて、それもまぁ好きかな。

これは仕事上の体験でしたが、ハヤラナイ美容室の改装工事を依頼されました。薪の入手が容易な所だったので、薪ストーブの設置を提案しました。集客が改善されなければ責任をとるよと軽く言ったつもりが…何と従前の3倍以上の集客となったよと感謝され、ストーブ効果に驚かされました。赤いイントレピッドの珍しさもあったのですが、炎の揺らぎが人を引きつけるのだと、人が人をまた呼ぶのだと、コミュニケーションが生まれるのだと、不思議な善い体験をしました。

自然との対比が際立つ冬は、人間の原点回帰と言うか、自然の炎で暖を取る、その幸福感を薪ストーブは、味あわせてくれます。炎の揺らぎを見つめていると気分が落ち着いて癒される、又、アイディアの閃きを感じる事があります。

薪ストーブのある快適な冬の生活を維持できるのは、ストーブハウスのスタッフのおかげです。レトロでウッディな雰囲気の建物、面白い雑貨や輸入菓子、インテリアの書籍、文房具、CD、メンテナンス道具、斧、等々…美味しいコーヒー。楽しませてくれます。感謝、感謝です。

スタッフからのコメント

昨年に引き続き、本誌の表紙を描いてくださっている白崎さんは、本当に薪ストーブが大好き。店の薪ストーブに火が入っている時と入っていない時の滞在時間が違うんですよー!!(笑)こちらこそ感謝感謝です。
(スタッフ:吉川)